味加減は塩加減で決まると知ってますか?塩の魅力を知り使い分けのコツを掴もう!

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塩は3種類あることはよく知られています。元をただせば全部海水なのですが、採れる場所によってそれぞれ海塩、岩塩、湖塩と分けられています。
日本は海に囲まれているので塩には不自由しないように思われますが、湿度の高い日本の気候は塩づくりには向いていないのです。

 

海洋汚染の影響もあって、1971年に塩田が廃止されてからは、イオン交換膜法で作った食塩が使われるようになりました。これは塩化ナトリウムの含有量が99%以上で、ミネラルをほとんど含んでいません。

 

でも、昔ながらの天然の塩を求める声は根強く、1997年に塩の生産が自由化されてからはいくつもの天然塩が市場に出回るようになりました。
2002年には塩の輸入も解禁になり、今では日本では採れない岩塩や湖塩も買うことができます。

 



いろいろな塩

高血圧の原因といって悪者扱いされることが多いですが、塩は人間が生きていく上でなくてはならない成分です。
また、いい味加減のことを「塩梅」と言うように、料理においても塩は味の要です。

 

食塩は塩辛いだけで旨味がありません。イオン交換膜を通すと、海水に含まれるナトリウムイオンと塩化物イオンだけが残され、その他のミネラルは失われてしまいます。塩の旨味はこのミネラルのバランスで決まります。

 

ミネラルを含む塩にも、自然のままの天然塩と外国の天日干し塩を再製、再加工した再製加工塩、イオン膜交換した海水ににがりを加えた精製塩とがあります。一般的に再製加工塩は食卓塩や自然塩と呼ばれます。

 

この天然塩と自然塩という表記は認められていないのですが、商品の品質表示を見れば一目瞭然です。

 

実際に使うなら

天然塩と一口に言っても、生産所ごとに製法に特徴があり、味も見た目も様々です。有名なものは小笠原の「海の精」や沖縄の「粟國の塩」、能登半島の「わじまの海塩」で、料理人にもファンが多いです。ミネラルを多く含むので塩分が低く、まろやかな塩味が共通する特徴です。

 

ただ、1kgあたり100円の食塩に比べて10倍以上も高価なのが難点です。
再製加工塩は「伯方の塩」「あらじお」「なるとの塩」などスーパーでもよく見かけます。比較的安価で手に入りやすく、思い切って使えるのが長所です。海外の天日塩を再製加工しているので純国産とは言えませんが、日本人の好みに合うように、昔の塩田法の塩の味に近づける努力がなされています。

 

海外の海塩なら「ゲランドの塩」が、間違いがありません。海塩の世界的産地として有名なフランスのゲランド地方で昔ながらの製法で作られています。洋食はもちろん、和食にもよく合います。

 

ヒマラヤの岩塩はロック状のものをおろし金でがりがりおろして使います。つけ塩にすると綺麗な色も楽しめます。優しい塩味で生野菜や天ぷらにもよく合います。
海のものには海塩を、山のものには岩塩をとよく言いますが、「通詞島の海塩」のようにステーキやバーベキューなどの肉料理に合う力強い塩もあります。

 

いろいろ試して自分好みの塩を見つけると、料理がもっと楽しくなりますよ。



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